ひさしぶりの特集記事です。
現在の連載では、刹那×明日菜の戦いが描かれています。一部のファンの間では「せつアス」などと呼ばれて愛されているこのコンビですが、ここで、
刹那と明日菜は、今までどういうカラミをして、現在の関係を築いたのか?
ということを振り返ってみると面白いんじゃないか、という思い付き企画をやってみようかと。
モノリスタッチさんの『ネギま!のススメ』でも提唱されていることですが、ネギま!は「読み返す楽しみ」という性質を持っています。
面白いのは、「ネギま!」はその都度(新しいキャラクターを理解できるようになる度に)、最初から読み返すことによって、何かしら新しい発見があるという点です。キャラクターたちは連載開始前に細かい設定が決められており、一貫した行動を取るようになっているため、作品全体に関して違和感がないだけでなく、最初になんとなく読み飛ばしていたり気がつかなかったりした部分を、再発見できる楽しみが存在します。
未だに読み返していると、気づいてなかった細かな描写があったりして、ついクスっとしてしまうのです。本当に。
これは実際に、現在の刹那/アスナの関係性を念頭に置きながら過去のエピソードをもう一度追っかけてみると、これがものすごく面白いのです。
二人の会話シーンが全て現在に繋がっているため、台詞のひとつひとつに「あぁ、こうして関係を深めていったのだなあ」とドキドキすることになりますw
複層的な魅力が詰まった群像劇である、ネギま!ならではの楽しみ方だと言えるでしょう。
■ 刹那の周囲の人間関係
龍宮
│
刹那─明日菜
│ X │
木乃香 ネギ
ちなみに刹那から見た人間関係を図にしてみると、大体こんな感じ。思ったよりも閉じた人間関係の中にいる印象です。
また、刹那が木乃香のパートナー候補であり、明日菜がネギのパートナー候補であると仮定して考えると、この4人が対称的な図になっているのが美しいですね。(刹那にとってのネギは恩人、明日菜にとっての木乃香は親友でもあります。)
「対称的」といえば、刹那と明日菜の名前も実はそうだったりします。
・ 桜咲 刹那 (さくらざき・せつな)
・ 神楽坂 明日菜(かぐらざか・あすな)
名前の響きが似すぎ! ニアピンしている音(母音や子音が共通)を含めるとほとんど同じで、狙って韻を踏ませた?としか思えないネーミングです。
まぁ、これが実際に計算されていたかどうかは分かりませんが、第1話の時点でこの二人が作品のツートップを飾ることになるとは誰も予想してなかったと思いますw
(第1話における刹那と明日菜)
・ 注意! 4〜10巻までの内容はネタバレ無しですが、それ以降は本誌連載のネタバレがあります
■ 4巻 / 修学旅行編(1)
(単行本4巻)
(30話)
二人の馴れ初めである、最初のカラミがこのシーン。
この時点では「桜咲さん」「神楽坂さん」と苗字で呼び合っていて、明日菜も
「刹那=木乃香の知り合い」程度の認識しかなかったようです。
(30話)
ちなみにこの頃の刹那は、こういうキツい表情で突っ張ってるキャラでした。(あと、今と比べるとなんかちっちゃいですねw 二ヶ月で背が伸びたんでしょうか?)
(「友達の友達は友達だからね」30話)
でもそこで、(刹那にとっての「お嬢様」、明日菜にとっての「親友」である)木乃香を守るという共通目的を持つことで、二人は一緒に行動することになります。
(
二人で木乃香を守る。32話)
また、巻末における桜咲刹那の設定資料では、「アスナとのコンビ」「本当は笑顔の似合う女の子」といった作者コメントが残されていたことにも注目
です。
(初期設定資料集より)
今では、そのコメント通りのキャラにちゃんと成長しているのが面白い。
■ 5巻 / 修学旅行編(2)
(単行本5巻)
(36話)
5巻のせつアスの見所といえば、なんといってもお風呂!(これなんかさりげなさすぎて、「読み飛ばして忘れていた」人が多そうw)
裸の付き合いで友情を深めます。
(35話)
ちなみに浴場へ入る前の二人が描かれているコマが、これ。
パトロールを終えた二人とネギが交替するって話の流れだったので、仕事の疲れを二人で癒しに行った感じでしょうか?
(38話)
お風呂イベントで距離を縮めたのか、38話の扉絵では自然なスキンシップが!
その後は「明日菜+ネギ+のどか」グループ、「刹那+木乃香」グループに分離してしまうため、刹那と明日菜のカラミは少なめになります。
(
ゲームセンターのシーンで一旦分離。38話)
ちなみに刹那の式神、ちびせつながお披露目されたのも5巻です。
(ちびせつな初登場。39話)
■ 6巻 / 修学旅行編(3)
(単行本6巻)
表紙でも、刹那と明日菜が前面に押し出されている6巻。ちなみに本誌連載期に第三回人気投票が行われ、刹那が一位、明日菜が四位を獲得していました。
この巻に入って初めて、「刹那さん」「明日菜さん」と呼び合う仲になります。
そして二度目のお風呂イベント。
仲が縮まったキッカケは、お互いに「明日菜→ネギ」と「刹那→木乃香」の片想いを妄想しあって口ケンカ、というものでしたw
(45話)
明日菜「‥‥明日菜でいいよ 私」
刹那「じゃあ私も刹那で‥‥」
その後、修学旅行編のクライマックスバトルへと二人で突入することに。見所をいくつかピックアップしてみます。
(47話)
100体近い鬼に囲まれるシーンより。
(47話)
ネギを一人で行かせるのはいいのに、刹那を見捨てられない明日菜!(あれ?)
(47話)
なにげにネギとの仮契約のキスを見られてます。
(47話)
明日菜「修学旅行帰ったら剣道教えてよ」
現在の関係に通じる伏線となる台詞ですね。
そしてついに6巻のクライマックス、刹那の羽告白シーン!
(50話)
動機は違えども、木乃香という大切な人を守るために命を賭けて戦ってきた仲間達。刹那にとって、ここで築き上げてきた関係は、かけがえの無いものだったハズです。
しかし、妖怪のハーフであることにコンプレックスを持って接してきた刹那にとっては、明日菜達との別れを決意した告白でもありました。
刹那にとっての、この別れの辛さは想像にあまりあるものがあります。
(50話)
そんな風に、自分を追いつめてしまう刹那に対する明日菜のリアクションがこれ。
(50話)
ネギと明日菜の対応の違いも見逃せません。
無言でノーリアクションのネギとは対照的に、刹那を受け入れて励ましも入れる明日菜。修学旅行において、この二人が築いてきた時間と、信頼関係の深さを感じさせます。
明日菜の励ましを受けて、いい笑顔を返す刹那。
(
6巻のラスト。53話)
■ 7巻 / 修業&ジョブ選択編(1)
(単行本7巻)
修学旅行から帰還し、再び学園の日常へと立ち戻る巻です。
(57話)
約束通り、刹那と剣術の修業を開始した明日菜。
(59話)
その刹那も、明日菜と木乃香の部屋にスッカリ入り浸っている様子です。表情も、もうかなり柔らかくなってます。っていうかこのコマの刹那は可愛いなぁ。
(60話)
刹那「アスナさんならちゃんと聞いてくれますよ」
直接カラんではいないんですが、ネギと明日菜の仲を取り持つ時にこんな台詞も。かなり明日菜を信頼しているみたいですね。
■ 8巻 / 修業&ジョブ選択編(2)
(単行本8巻)
小太郎の再登場とネギの過去、ヘルマン戦などが描かれる8巻は、ほとんどネギ自身の話なので、せっちゃんの出番は少ないです。残念。
(
貴重なツーショット。67話)
■ 9巻 / 麻帆良祭・準備編
(単行本9巻)
ヘルマン戦を乗り越え、再び舞台は日常へ。しかし「学園祭」という、非日常の舞台へと乗り出す準備段階でもあります。
(「遅刻じゃなくても走るんですね」73話)
このあたりから、「明日菜のフォロー役」としてのせっちゃんの立ち位置が固まってきたようなw
(75話) (76話)
大抵は、この三人組で行動するようになっています。せっちゃんが間に挟まれてる構図が多いw
(76話)
高畑先生をデートに誘う勇気を出せない明日菜。恋愛問題で妙な仲間意識がw
(「おおアスナさん修業の成果が」77話)
さりげなく剣の修業の伏線を拾ってたりw
また、本誌連載期に行われた人気投票では刹那が一位、明日菜が三位を獲得していま
した。
メインヒロインと人気トップヒロインの組み合わせなんだから、魅力的なカップリングなのも当然?
■ 10巻 / 麻帆良祭・開幕編
(単行本10巻)
現在発売されている最新刊。
(82話)
「私がこのかお嬢様と仲良くできているのも アスナさんと友達になれたのも ネギ先生のおかげです」
刹那がネギに感謝するシーンですが、読み返してみると、「刹那→ネギ」よりも「刹那→明日菜」の関係が強調されているような気も。
ネギに恩義を感じるほど、明日菜と友達になれたことが嬉しかったということでしょうか?(妄想)
あと、当のネギ先生は
「僕なんかより アスナさんの方が‥」「刹那さんとはよっぽど‥」
と謙遜して明日菜に功をゆずってましたが、これは実際その通りなのではw せっちゃんはちょっとネギに感謝しすぎですねw
(84話)
また、明日菜との修業も進んでいる様子。
(85話)
でも足手まといになるせっちゃんw うっかりしすぎ!
(85話)
そして刹那にディープキスを目撃される明日菜。そういえば、二人ともファーストキスの相手がネギ、という妙な共通点がw
(89話)
格闘大会がはじまると、二人のツーショットのコマが格段に増えて和みますw
■ 11巻 / 麻帆良祭・武道会編(1)※単行本派の方はネタバレ注意
(単行本11巻 ※表紙未公開)
マガジンで連載されていた90〜99話は、8月17日発売予定の11巻に収録される分ですね。
(エヴァンジェリンの別荘で修行中。92話)
本戦でネギ×タカミチ戦になると、葛藤する明日菜を慰める刹那、という図が目立つように。
(96話)
元々は、明日菜の親友役(恋愛相談役)は木乃香のハズだったんですが、(木乃香は客席にいるので)今は刹那がその役に納まってる感じですね。
(96話)
以前からウチでプッシュしてたんですが、ここらあたりからせつアスがいきなり魅力的なカップリングに見えてきた気がww
理由はよくわかりませんが、なんか燃えたぎる要素があります。たまりません!
(99話)
試合後も刹那が明日菜につきっきりで、色々と気を遣ってる様子がほほえましすぎ。和む。
でも真面目に考えてみると、「修学旅行編では明日菜に励まされていた刹那」が、麻帆良祭編では逆の立場になっているってのが面白いですね。
(99話)
そして、ちびせつなが(バカになって)再登場w
少し明るい雰囲気にイメチェンされたちびせつなですが、刹那本人の雰囲気の変化にも関係があるのでは? という見方もできそうで、興味深い変化だったりします。
■ 100〜101話
更に現在の連載は12巻収録分へ。
(100話扉絵)
現在連載で展開中の刹那×明日菜戦が始まり、扉絵も二人のツーショット。
(ところでこの扉絵の構図を見て、「ジョジョ第四部のジャンケン小僧だ!」と連想したのは自分だけでしょうか……。←自分だけです / byいずみの)
(暴走する明日菜。100話)
せっちゃんのフォロー役が板についてますねw
(100話)
軽くスキンシップしてるだけなんですが、このコマもめっちゃ良いw
(100話)
ここらへんの着替えシーンについてはあえてノーコメントでw
(100話)
明日菜との修業が楽しくてしょうがない、といった感じの刹那。
せっちゃんが明日菜に気があるようにしか見えないんですが、どうしましょう。(ただの妄想です。)
(100話)
でもせっちゃんはネギと明日菜をくっつけたい派なんでしょーかw
(101話)
そして試合開始。戦いを楽しむ刹那、という図が新鮮です。
(43話)
これは、5巻の時点で月詠が冷たくあしらわれていたことを思い出すと対称的ですね。刹那は元々、戦闘をあまり楽しもうとしない性格だったハズ。
しかし、明日菜との戦いは別なようです。
(101話)
刹那「なんででしょう 明日菜さん お嬢様‥‥」「私‥今ちょっと嬉しいです!」
心の中で「戦闘を楽しんでいる自分」に戸惑ってる気持ちはわかるんですけど、なんでわざわざ木乃香にまで断りを入れているのかが意味深すぎるw
浮気だからかっ!?(繰り返しますが妄想です)
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■ お知らせ 現在、当サイトでは日記で、日替わりでネギま!のキャラ絵を載せよう!というハルモニア*のユウマさんとのコラボ企画をやっています!
日付と出席番号を対応させ、毎日その日のキャラを上げていこうというもの。 マジ萌えですw
日替わりネギま!絵企画
■ お勧めリンク
* 赤松健論
: 共著者である、いずみのさんによる赤松作品考察サイト。
* 〜図書館島の休日〜: 魔法先生ネギま!オンリー同人誌即売会の公式サイトです。開催日は2005年11月20日(日)。ネギま!で遊ぶも協賛しています。
* バーチャルネット図書委員のどか15歳
: ネギま!で遊ぶは「のどか15歳」さんを応援していますw
* 忍者ツールズ: 月額90円でこの激重サイトを維持させてくれているwebサービス。無料版もあるので、
これからサイトを作る方や引越しを考えている方には個人的にオススメしておきます。
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